【開催報告】第41回経営者朝会(2023/6/16) 

山寺純様(株式会社 Eyes, JAPAN 代表取締役 Chief Chaos Officer)

事業を始めたきっかけ

山寺さんの事業を始めたきっかけは、自身の情熱と未来へのビジョンでした。彼は自分の人生でやりたいことや、10年、20年先の未来を見据えることに魅力を感じていました。デジタル時代の到来に伴い、自身のインターネット関連技術とAI技術を積極的に活用し、社会全体における創造性と成長を目指しています。彼は自身のスキルや知識を活かし、AIを使った研究開発や新たな技術の分析に取り組みました。2013年にはシリコンバレーでのハッカソンの世界大会で優勝を果たし、他にもセキュリティやプライバシーの重要性に目を向け、数多くの大会で結果を残しています。彼は常に新しいアイデアや技術へのこだわりを持ちながら、未来に向けて事業を展開しています。

コンビネーショナルクリエイティビティの持続可能な未来

山寺さんは、AIと人間のクリエイティビティを組み合わせることで、持続可能な未来を築くための取り組みに重点を置いています。特に、テクノロジーとアートの融合によって、新たな創造性を発揮し人々の感性や思考を刺激し、社会的な問題に対する新たな視点や解決策を提案しています。コロナ禍で影響を受けた飲食業界に対し、料理の盛り付け自動採点機能や新たな料理アイデア提案機能を作りました。また、自転車シェアリングや地域資源の活用など、地域社会への貢献も重要な価値として位置づけています。

会社経営する上で大切にしていること

山寺さんは、会社を経営する立場として、柔軟性と学び続ける姿勢、チームワークと協力、ビジョンと進化、そして社員の成長と満足を常に考えています。多様なバックグラウンドや文化を持つメンバーが集まり、共に成長し、安心して働ける環境を整えることも重要視しています。彼はカオスをデザインし、変化に対応できる組織を目指しており、日々新たなアイデアを追求し、自己啓発や挑戦を促す環境を提供しています。チームワークを重視し、組織内での協力や意見交換を通じて、より良い結果を生み出そうとしています。また、株式会社Eyes, JAPANでは、社内にミラーボールを設置し、常に楽しむ心を大切にしています。「Why?よりWhy Not?」という考え方を持ち、どんな課題にも前向きに取り組んでいます。

山浦真由子様(株式会社エジソンエーアイ 代表取締役)

edison.ai の紹介

edison.aiでは、「Make Impossible Possible」をテーマに、テクノロジーの力を活用して事業を展開しています。edison.aiではAIや画像解析を活用した事業を展開し、国内外で様々な賞を受賞しています。特に、低画質の画像や撮影技術の未発達な画像の解析にも対応できるアルゴリズムの開発に力を入れています。また、社会課題の解決に取り組む一環として、レジレス店舗や乗合バスの安全検知機能の開発をしています。さらに、生成AIや大規模言語モデル(LMM)にも取り組んでおり、個人情報の流出に関して懸念がある中、Chat GPTのローカル動作やウェブサイトやPDF内での利用にも注力しています。

生成AI概要

生成AIは与えられたデータや学習済みモデルに基づいて新しいデータや情報を生成する技術であり、画像、音声、テキスト、プログラミングなど、多様なアウトプットが可能となっています。また、生成AIは世界中で注目を集めており、画像生成AIのリリースやChat GPTの登場などが流行のきっかけとなりました。特に、日本ではChat GPTに対する注目度が高く、利用率は世界で3位です。大規模言語モデルやLLMなどの技術は定期的に更新されており、オープンソースのものも多く存在します。しかし、日本の大きな企業が導入している言語モデルは旧来のモデルを使用している場合が多いです。これはPRの一環として導入されている可能性がありますが、この様な点を考慮した上で、日本の技術は欧米に比べて遅れをとっている事が分かります。

生成A Iの問題点

生成AIは学習データの作成者が全てをチェックしているわけではないため、利用には注意が必要です。バイアスや誤情報の問題には注意するべきですが、出力結果の情報リファレンスが明示されていないため、ファクトチェックが困難な場合もあります。また、生成AIの急速な発展に伴い、各国ではAIの規制に取り組んでいます。規制ガイドラインの見直しや導入が行われており、技術の進歩に対応するための取り組みが行われています。

女性起業家として

山浦さんが女性起業家として実際に感じたメリットは、女性が少ないため世間の注目や記憶に残りやすく、メディアに取り上げられやすいことです。また、テック系イベントでは女性が少ないため、お手洗いの利用などにおいて、リラックスして参加できる点が挙げられます。お手洗いの利用率は重要な指標となり、フランスのパリを訪れた際に女性の進出が進んでいることを実感し、ダイバーシティの差を感じました。
また、デメリットして、成功している女性のロールモデルが少なく、相談できる人も限られていること、また男性のコミュニティが主体となっており、女性の参入が難しいこと、資金調達の機会が限られていることが挙げられます。彼女は女性やマイノリティが声を上げるだけでは変化がないと考えており、男性も含めた意識改革が必要であると感じています。また、女性の置かれている環境を理解するためには、自身がマイノリティの立場に立ち、ダイバーシティの視点を持つ環境が必要だと考えています。